課長風月

疲れたサラリーマンの憩いのひと時

旧白洲邸 武相荘に行く

東京・町田市の鶴川にある旧白洲邸・武相荘に行った。

白洲次郎・正子夫妻が戦中に疎開先として購入した農家を手直しした邸宅で、現在はミュージアムやレストランとして一般開放されている。これも最近、大正から昭和初期の小説にはまっている奥様の提案。武蔵国相模国の間にあることに、「無愛想」をかけて「武相荘」。洒落てるなぁ。

 

中に入ってすぐのカフェスペースに、クラシックカーが設置されている。説明書きを読んだところ、1916年型ペイジ Six-38というアメリカ車で、次郎が本当に使っていたものではなく、その同型車ということだ。17歳のころ、父から買い与えられたと書いてあるので、相当な資産家だったんだな。

 

茅葺き屋根の母屋が現在はミュージアムとなっている。

中は写真撮影不可。現在は「武相荘の秋」展で、次郎・正子夫妻が秋に使用していたという食器や着物などが展示されている。食器は陶磁器が中心で、模様はそれぞれだが統一感があり、部屋の色、家具の色ともうまく調和している。相当なお金持ちなんだろうけど、威圧感は皆無。こんな家に招かれたらくつろぎすぎて帰りたくなくなりそうだ。「趣味がいい」っていうのはこういうことなんだな、と分かった一日であった。

 

お昼は併設のレストランで、私は次郎が好きだったという親子丼。おそらく白だしで作ったと思われるつゆは、薄味だけどしっかり風味が感じられてなかなかおいしい。

奥様はチキンカレーを注文。ドレッシングはかけずカレーにまぜて食べてほしいとのこと。生野菜が嫌いだった次郎がカレーに混ぜて食べていたというエピソードにならった演出らしい。これも間違いなくうまそうだ。木の椀に盛られたスープが気が利いている。

デザートにどら焼きまで頼んでしまった。抹茶アイスが挟まり、どら焼きというよりパンケーキのよう。やや固めの生地はしっかり歯ごたえがあり、新鮮な食感であった。

食後は散策路へ。竹がきれい。それほど広くはないので疲れることなくゆっくりと楽しめた。

 

よい休日だった。