5月5日の月曜日のこと。ゴールデンウィークでもあんまり混まなさそうな観光スポットはないかなぁと、GoogleMapをつるつる滑らせていたところ目についた。
御茶ノ水にある「東京都水道歴史館」。
徳川家康が江戸に幕府を開いてから、現代に至るまでの江戸・東京の水道の歴史が学べる博物館である。私は最近、NHK大河ドラマ「べらぼう」の影響で江戸時代にとても興味がある。そして、こういう一つのテーマに絞って歴史を学べる博物館というのが意外と面白いことを、先日市ヶ谷にある「本と活字館」に行ったときに実感したのである。
天気もいいし行ってみよう。奥様も誘ってみたが、丁重にお断りされたので(先日の深川散歩でもうクタクタだと)一人で行ってきたのである。ルートはこんな感じ。

御茶ノ水駅から徒歩10分程度。なお、水道橋駅と御茶ノ水駅のちょうど中間くらいにあるので、どちらから行っても構わないと思う。
外観はこんな感じ。きれいで立派な建物である。

入場料無料は聞いていたが、なんと音声ガイドも無料で配布してくれる。普通の博物館だと600円くらいとられるのでこれはうれしい。見学できるフロアは、1Fと2Fに分かれており、2Fが江戸時代の水道、1Fが明治から現代までの水道についての展示となっている。
まずは2Fの展示から。
これは江戸時代の水道管。やっぱり木でできてるんだな。木樋(もくひ)と呼ぶそうだ。こういうのが、江戸市中の地下を通っていた。

これは、木樋やそこから水をくみ上げる上水井戸が発掘された時の写真だそうだ。こんな感じで地下を通っていたんだなぁ。ちなみにこれは旧東京都庁の移転時に発掘されたものとのこと。今その場所は、東京国際フォーラムになっているようだ。

神田上水の「懸樋(かけひ)」の模型。下を流れるのが神田川で、真ん中の橋になっているものが、神田上水の水道管。これが「水道橋」駅の由来だとか。勉強になります。

こんな感じで、懸樋の今昔写真が展示されている。私は、こういう今昔比較写真が大好きなので、これだけでも見に来たかいがあったというもの。

感心したのが、こちらの玉川上水の「水番屋」の存在。給水量が減少していないか、とか汚すやつがいないか、とかを人力で見守っていたのだ。機械化されていないので考えてみれば当たり前なんだけど、これは大変だし、人手もかかるだろう。

1Fは、明治以降の水道の歴史になっている。明治維新の後、江戸時代の水道設備は保守が疎かになり、老朽化や汚染を招いてしまったようだ。そして、コレラの流行が水道の近代化を促進させることになる、と。当時の虎列刺(これら)のイメージ図はなかなかインパクトがある。虎+狼+狸(の睾丸)だとか・・・

明治~大正期に使われていた水道の共用栓。これが江戸時代のころの上水井戸のかわりになったということだろうか。竜の口から水が出るようで、これが「蛇口」の語源だとか。勉強になります。

これは馬水槽。

こんな感じで道端に設置され、馬に飲み水を供給していたとか。そうか、このころは馬車が走ってたんだなぁ。

展示はまだまだ盛沢山だったのだが紹介はこれくらいにしておく。あと、東京都水道歴史館の隣にある「文京区立本郷給水所公苑」に、神田上水の石樋があるというので見に行った。
神田上水石碑の由来。歴史小説家の杉本苑子先生のお名前が!あとで調べてみると、「玉川兄弟: 江戸上水ものがたり」なんていう、江戸の水道関連の小説も書かれたりしているようだ。今度読んでみよう。

神田上水の水源は、あの吉祥寺の方にある井の頭池なんだな。だから「井」の「頭」なんだろうか。昔何回か行ったことあるけど、なんも気にしてなかったなぁ。
これがその石樋。


なんとなく、木樋よりこっちの方が丈夫で長持ちしそうだが、作るのにお金と時間は余計にかかりそうだ。
ちなみにこの給水所公苑には、いい感じのバラ園もあった。季節的にちょうど見頃なのに人も少なく、しかも無料。これは穴場なんじゃないだろうか。


すっかり長くなってしまったのでこの辺にしておく。
水道の歴史が学べる施設と聞いて、楽しそう!ワクワクする!と思う人は少数派かもしれないが(実際のところ私も正直そこまで期待していなかったが)、個人的にはかなりのヒットでとっても楽しかった。