上野の東京都美術館で「出張!江戸東京博物館」が、2/22~2/26の5日間だけ開催されている。入場無料。これは行かなければならない。
江戸東京博物館は、2022年4月から2026年春まで改修工事で休館中で、これまでも時々館外展示を行っていたようだ。NHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺」の影響もあり、私個人も江戸時代に興味を持ち始めていたところなのでうれしい限りである。
上野は最近ちょくちょく訪れているが、東京都美術館に足を運ぶのは実は初めて。球形のオブジェが印象的な、大規模な美術館である。


館内は写真撮影OK。むしろ積極的にSNS等へのアップをお勧めしているので遠慮なく貼り付けていく。

ちょうど昨年11月に皇居三の丸尚蔵館に行くために大手門をくぐったばかりだった。こうしてみると、それほど変わっていないようにも思える。当然、建物は建て替えられたり、補修されたりしているのだろうけど。

この、江戸の変遷パネル。すごくわかりやすい。江戸城の周りを、内堀と外堀が「の」の字の渦巻きを描いているという話はなんとなく知識があったが、こうやって徐々にできてきたことがよく分かった。神田川が徐々に伸ばされて外堀に接続したとか。墨田川の橋は、最初に両国橋が架かってから新大橋、永代橋がかかったとか。


この、江戸の町割りパネルもすごく面白い。こうしてみると、山手線の内側はほとんど武家だったんだなぁ。町人地は思ったより少なくて、東京駅から見ると八重洲側の日本橋あたりを中心に、街道にそって伸びていく感じ。寺社は周縁部。寛永寺のある上野近辺が多いかな。

江戸時代は火事が多く、火消しは町のヒーローだったとか。歌川芳虎の「江戸の花子供遊び」という錦絵。

「東海道五十三次之内 日本橋 朝之景」歌川広重。朝の日本橋を、向こうから大名行列が渡ってくる。調べたところ、これは日本橋の南側視点なので、大名が江戸城の方に向かっているところなのだろう。左手に魚を持った商人たちが脇にどいているのと同時に、右手にいる犬猫がかわいい。

こっちは明治に入ってからの日本橋。ぱっと見石造りに見えるが、これも木製らしい。ただ、橋は平らになっており、車も渡りやすくなったとか。

これも明治の日本橋だが、小林清親が描いた「日本橋夜」(にほんばしのよる)。明かりはガス灯らしい。なんとも趣がある。

これは戦前の昭和の日本橋。だいぶ今に近づいている。

ちなみに、ストリートビューで見た今の日本橋。残念ながら、首都高が上を走り風情ゼロである。

この他、「移り行く上野の風景」という特集展示もあり、上野好きとしてはかなり楽しめたのだが、ちょっと長くなったのでこの辺にしておきたい。気が向いたら別のエントリで書くかも。