読書
2026年1月末に刊行されたばかりの、恒川光太郎さんの最新作。これぞ恒川さん、という期待通りの作品であった。やっぱりいいなぁ、好きだなぁ。 まさかの新刊ラッシュである。 昨年10月に大長編「ジャガー・ワールド」を上梓したばかりの恒川光太郎さんの最新…
樹木に関するトラブルを受け付ける区役所の環境対策課「緑の窓口」を舞台とした下村敦史さんの連作短編。ライトな読み心地で心温まる内容。まずまず面白かった。 緑の窓口 ~樹木トラブル解決します~ 作者:下村 敦史 講談社 Amazon 最近とにかく仕事が忙しい…
紙鑑定士とプロモデラーがタッグを組んで、探偵として人探しを行う。なんともマニアックな設定だが、とっつきづらさはなく、軽い読み心地で楽しめる一冊であった。 【2020年・第18回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作】紙鑑定士の事件ファイル 模…
幕末から明治を舞台にした、吉村昭さんの歴史小説。タイトルから彰義隊の成り立ちや個々の隊員を深堀りした小説を期待していたが・・・そうではなかった。タイトルに偽りあり、と言いたくなるところだが、その真意は「あとがき」で明らかにされる。少々読む…
コロナ禍の時期を中心に描く、柴崎友香さんの長編小説。大きなストーリー展開があるわけではないけれども、登場人物の心情が染み込むように伝わってくる良い小説だった。 続きと始まり (集英社文芸単行本) 作者:柴崎友香 集英社 Amazon 柴崎友香さんの作品を…
探偵事務所を舞台とした、青崎有吾さんの短編ミステリー2作目。前作同様、ゆるく楽しい短編ミステリー集と最初の5本を読み終わったところまでは思っていたが・・・6本目の解釈をめぐり奥様と激論を闘わせることになってしまった。ここを避けてブログ記事を…
日明恩さんの、消防士が主人公のミステリー小説。すごく面白かった、とまでは言えないけどまずまず楽しめた。シリーズものの四作目と知らずに読んでしまったが、登場人物については適宜説明が挟まるので大きな問題はない。 濁り水 Fire's Out 作者:日明 恩 …
下村敦史さんのミステリー長編。読みだしたら止まらずあっという間に読んでしまった。素直に面白かった。 絶声 作者:下村 敦史 集英社 Amazon 2026年、1冊目の読了本は、初読み作家下村敦史さんの遺産相続をめぐるミステリーである。下村さんのお名前はたま…
2025年もいよいよ残りわずかとなったところで、今年読んで「記憶に残った本」を振り返ってみたい。ベスト○○とかではなくて、あくまで個人的に記憶に残った本である。まあ、もちろん作品が良かったのは大前提なんだけれども、長いシリーズをようやく読み終わ…
様々な場所で発表された青崎有吾さんの短編を集めたもの。特殊な背景の作品が多く、今一つ入り込めなかったものもあるというのが正直なところ。青崎さんのファン以外にはお薦めしづらいかもしれない。ただ、書下ろし短編「11文字の檻」はとっても面白かった…
フランツ・カフカが残した日記や手紙などから、超ネガティブな名言?を抜粋して紹介する書籍。想像を絶する弱音のオンパレードが笑いを誘う。世の平均値から見れば、かなりネガティブ寄りであることを自認する私が読んでも、この人(カフカ)よりはマシじゃ…
前回に引き続き、好きな作家開拓のために図書館で借りてきたアンソロジー。全体的には、リラックスして気楽に読める短編集という感じ。ただ、すごく気に入った作品はやはりもともと好きな作家のものであった。 坂木司リクエスト! 和菓子のアンソロジー 作者:…
6人の作家による本格推理アンソロジー。「読者への挑戦」あり。全く解けなかったけど、面白かった。 推理の時間です 作者:法月綸太郎,方丈貴恵,我孫子武丸,田中啓文,北山猛邦,伊吹亜門 講談社 Amazon 最近、好きな作家の作品を固めて読むことが多く、初読み…
探偵事務所を舞台とした、青崎有吾さんの連作ミステリ短編集。ゆるくて楽しい雰囲気ながら、時々さすがと思わせる。面白かった。 ノッキンオン・ロックドドア (文芸書) 作者:青崎有吾 徳間書店 Amazon 実はフーダニット、ハウダニット、ホワイダニットとかい…
名作SFと名高い、アーシュラ・K・ル・グィンの「闇の左手」に挑戦。架空世界の固有名詞の洪水に溺れながら、眠気と戦いながら、何とか読み終えたという感じであった・・・でも読み終わってみると再読したくなる、余韻と奥行きを感じさせる作品であった。 ※決…
司馬遼太郎さんの幕末の暗殺事件を題材とした連作短編集。重い話になるかと思いきや、ユーモアも交えて意外とからっとした読み心地。面白かった。 先日、神田古本まつりで購入した司馬遼太郎さんの作品である。 karaage365.hatenablog.jp 日本で歴史小説家と…
青崎有吾さんのアンデッドガール・マーダーファルスの4巻目。登場人物それぞれの過去が明かされる短編集。傑作。どこを切り取っても面白い。〈鳥籠使い〉一行がますます好きになった。 ※決定的なネタバレはしませんが、内容には触れるので未読の方はご注意…
青崎有吾さんのアンデッドガール・マーダーファルス3作目。相変わらずとっても面白かった。このシリーズ、ほんと好きです。 アンデッドガール・マーダーファルス 3 (講談社タイガ) 作者:青崎有吾 講談社 Amazon 前作で、モリアーティ教授率いる《夜宴(バン…
神林長平さん初読み。星雲賞を何回も受賞している日本の代表的なSF作家の作品ということで、期待して読み始めたが・・・。最後の方は少し面白かった。でも、全体としては微妙だった。というのが正直な感想である。最初に読むべき作品ではなかったかもなー。 …
日本一有名な小説家・・・といっても差し支えないであろう夏目漱石。少し前に「坊っちゃん」を意外と楽しく読めたことに気をよくして、今回は「三四郎」に挑戦。読んでみた率直な感想は・・・わかったようなわからないような。でもまあ、明治の文学を読んで…
10月下旬に発売されたばかりの、恒川光太郎さんの最新作。いや~、痺れた。ほんとに良かった。今年読んだ本でベストかも。 ※決定的なネタバレはしませんが、内容には触れるので未読の方はご注意ください。 サリュザ島で平穏に暮らしていた五歳の少年、スレイ…
11月2日、日曜日。空は曇っているが、雨が降ることはなさそうだ。というわけで、行ってみたかった神田古本まつりに行ってきた。 参加するのは今回が初めてだったので、簡単に概要を記しておく。神田古本まつりの今年の開催期間は10/24(金)から11/3(日)ま…
青崎有吾さんの怪物ミステリー二作目。面白かった~。 ※決定的なネタバレはしませんが、内容には触れるので未読の方はご注意ください。 アンデッドガール・マーダーファルス 2 (講談社タイガ) 作者:青崎有吾 講談社 Amazon 十九世紀末のロンドン、八十日間…
鬼平犯科帳の三巻目。巻が進んで面白さに深みが増してきた。 鬼平犯科帳(三) 作者:池波 正太郎 文藝春秋 Amazon 本巻には、短編6本を収録。前巻までと決定的に違うのは、冒頭の「麻布・ねずみ坂」を除いて平蔵が火付盗賊改メ方の長官を解任されていること…
9月に日本で翻訳版が発売されたばかりのワシントン・ポーシリーズ6作目。期待に違わぬ面白さで一気読み。でも今回はちょっとヘビーだったなぁ。 ※決定的なネタバレはしませんが、内容には触れるので未読の方はご注意ください。 デスチェアの殺人 上 ワシン…
大正時代を舞台に、実在の人物を登場させたミステリー短編集。ものすごく面白い、というわけではないけれど、軽い読み心地の肩が凝らないミステリーという感じで楽しめた。 ※決定的なネタバレはしませんが、内容には触れるので未読の方はご注意ください。 名…
言わずとしれた鬼平犯科帳の第二巻。今回も面白かった。 鬼平犯科帳[決定版](二) (文春文庫) 作者:池波正太郎 文藝春秋 Amazon AmazonからISBN検索で貼り付けたらアニメっぼい表紙のものが出てきた。アニメ化されてたのか。ちなみに私が読んだカバーはこれ…
米澤穂信さんの長編ミステリー。とっても面白かった。 ※決定的なネタバレは書きませんが、内容には触れるので未読の方はご注意ください。 インシテミル (文春文庫) 作者:米澤 穂信 文藝春秋 Amazon 当ブログで米澤さんの作品について書くのはこれが初めてだ…
初読みの葉室麟さんによる、シーボルト事件に題材をとった時代小説。それなりに面白く読めたけど・・・ちょっと微妙かなぁ。 ※決定的なネタバレはしませんが、内容に触れますので未読の方はご注意ください。 オランダ宿の娘 (文春文庫) 作者:葉室 麟 文藝春…
児童文学作家の松谷みよ子さんによる民話紹介。民話の奥深さと魅力を伝えてくれるとっても良い本だった。 民話の世界 作者:松谷 みよ子 PHP研究所 Amazon 本書は、1974年に出版された講談社現代新書「民話の世界」に加筆・修正を加えて2005年にPHP研究所から…